住宅ローンのつなぎ融資って何?あなたが社長ならわかります

今回は住宅ローンのつなぎ融資についてわかりやすく解説します。マイホームを検討する際、住宅ローンについて調べたり話を聞いたりすると思うのですが、たまに出てくるつなぎ融資、つなぎローンって初めて聞くと何それ?と思いますよね。つなぎ (繋ぐ)まさにつなぐのです。

融資の実行は担保提供と同時が原則

普段の買い物でもそうですが、原則、物を買うときお金を払いますよね、コンビニでもお金を払って物をもらわないことはないし、物を買うのにお金を払わないことはないはずです。クレジットカード、電子マネーでもその場で決済はします。住宅の場合、建売住宅とかは売買契約ですので代金と引き換えに建物の所有権を移転(引き渡し)します。これはコンビニと同じ、代金を支払って物をもらうのです。

一方、注文住宅の場合は、最初は家が無く工事が進むにつれ完成して行きます。注文住宅のローンは原則、建物が完成して抵当権を設定(ローンの実行と同時に建物を担保に取る)しないと融資を実行してくれないのです。当たり前の話ですね。銀行にしてみればローンを実行した(お客様の口座にお金を振り込む)のに何も取るものが無いと逃げられたら困ります。逆の立場で言えば建物を担保に取られてお金が振り込まれないのも困ります。ですから融資の実行は抵当権設定(担保提供)と同時にされるのが原則です。

あなたが建築業者の社長になれば理解できます

今度は建築業者の立場になって考えてください。あなたが建築業者の社長でお客様から建物代金をもらうのは融資実行された時とします。先ほどの話で、お客様からお金をもらうのは融資実行=建物完成時です。

仮に工事期間が半年だとすると着工から半年後にお客様から代金をもらうことになります。あなたの会社が大企業で現金がたくさんあれば半年後に代金をもらっても問題ないですが、基礎工事から始まって基礎屋が自分たちのお金をもらうのが工事してから半年後であれば誰も仕事はしてくれません。仕事が終わって請求書を出して翌月には支払いをしてもらうのが普通です。

あなたが社長ならお客様から代金をもらう前に自腹で基礎屋にお金を立て替えて払うことになります。基礎以降、大工、クロス、水道屋、電気屋、左官屋、クリーニング業者等 たくさんお金を払わなければなりません。もしお客様が建物完成間際に逃げてしまったらどうなると思いますか?

銀行は建物完成時に抵当権を設定してからでないと融資しない事は先に述べた通りなので建物完成間際にお客様が逃げてしまっても融資は実行していませんので銀行は痛くもありません。お金を払っていないので当然ですね。

あなたが社長なら請求してきた職方にはすべて立て替えてお金を払っていますから、社長だけが損をすることになります。お客様よりお金が回収できない状況です。

こんな状況にならない様に通常は上棟(棟上げ式)までに代金の2/3をお客様より頂きます。残り1/3は完成時に代金をもらいます。この様にしておけば万が一お客様が逃げても(不慮の事故、不測の事態も起こりえる)建築業者は被害が食い止められます。この代金の2/3に相当するところがつなぎ融資(つなぎローンを住宅ローンとは別に組む)になります。つなぎローンの完済は建物完成時になります。

住宅ローンとは別につなぎローンを組みますので、住宅ローンが実行されるまでの融資金利、事務手数料等が別途必要になります。諸費用などでつなぎ融資の項目があるのはこの為です。フラット35の場合、融資実行は建物完成時になりますので必ずつなぎローンが必要です。

土地購入からフラット35を利用するとつなぎ金利が大変

話が難しくなってしまいますが土地と建物をフラット35で融資すると、土地の引き渡しはつなぎ融資で所有権を移転させ、建物完成時までつなぎ金利がかかります。費用が多くかかるのが土地購入時のフラット35が弱い所です。工期が長くなればなるほどつなぎ金利がかかります。

労金 提携銀行などはつなぎが不要

つなぎ融資が不要な金融機関もあります。これはどういう事かと言うと、建物が完成していなくても融資を実行してくれるという意味です。これは今までの内容を読んで頂いていればスゴイことだとわかってもらえるはずです。金融機関によっては仮登記をしないといけない場合があり別途費用がかかりますので注意してください。

まとめ つなぎ融資の必要性が理解できたと思います。出来ればつなぎ融資がかからない方が費用を抑えることが出来る為、メリットはあります。ローンを組む際にはつなぎ融資の事も頭に入れて計画しましょう!!

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